JRuby いろいろ - インストール

Ruby逆引きレシピ」をながめ始めたところですが、この手のモノを読むとどーしても気になるのが”JRubyはどうなんだぁ?!”なんです。なので、Rubyと違うところなどなど、ちらほらと書いていこうかと思います。日本JRubyユーザ会(http://groups.google.co.jp/group/jruby-users-jp/web/jruby)なんかも始まったし、8月末には筑波でJRubyKaigiも開催されることだし、あちこちでJRubyはあーだこーだのブログなんかが増えるんじゃないかと。で、ここでも、JRubyの話しを増やしていこうかと。

では、定番のインストールから。「Ruby逆引きレシピ」はRubyのインストールそのものについては語っていません。OSに付いてくるからインストールなんかいらないのでしょう。でも、JRubyはOSに付いてきませんので、やっぱり最初は定番のインストールをしないといけません。ところが、JRubyの場合、インストール方法は一つじゃないので、お好きな方法を選んでくださいませ。でも、実際に全部は試していないので、インストールできないじゃないか!の苦情には何もできないかも。特にWindowsについては何を言われても、ほぇ??という状態なので。


インストール その1
定番中の定番、バイナリーのアーカイブをもってくる方法です。Javaな人たちには一番馴染みのある方法じゃないでしょうか。アーカイブのありかは

http://www.jruby.org/download

です。jruby-bin-x.x.x.tar.gzでも、jruby-bin-x.x.x.zipでもダウンロードしたら展開するだけです。Javaはついてこないので、予めJavaはインストールしておかないとだめです。Javaな人はよーくわかっていることですが、Rubyな人は動かない、、、と思うかもしれないので念のため。

展開したら、jrubyコマンドへのパスを設定します。
bashだったら、

cd jruby-x.x.x
export JRUBY_HOME=`pwd`
PATH=$JRUBY_HOME/bin:$PATH

これで、jrubyコマンドが使えるはず。jrubyコマンドさえ使えていれば、JRUBY_HOME環境変数の設定はしなくていい(内部的に行われている)のですが、shell的に落ち着かない気分なので、いつもこうしています。


インストール その2
Windowsインストーラを使う方法です。JRuby 1.4.0からWindowsインストーラが付きました。Rubyと違って(?)、Javaのユーザは圧倒的にWindows使いが多い。で、WindowsのサポートはJRubyにとっては重要ということで、Windowsらしいインストール方法が追加されています。これもやっぱりhttp://www.jruby.org/downloadにあるので、誰かWindowsでのインストール方法をブログに書いてくれないかなぁ。リンク張るから。

[追記] 英語でよければhttp://kenai.com/projects/jruby/pages/GettingStarted#Microsoft_Windows_XP_Installation_Example


インストール その3
じゃ、Macは?Macインストーラは?あります。

http://github.com/calavera/jruby-mac-installer/downloads

Macインストーラについては、http://old.nabble.com/-ANN--Native-mac-installer-for-JRuby-1.5.0-td28550599.html#a28550599に目を通しておいたほうがいいかも。インストールできたよーという報告があるので、できるのでしょう。誰かMacインストーラを試してブログに書いてくれるとうれしいかも。リンク貼付けるから。私もMac使いですが、いつもターミナルを開いてばしばしコマンド打ちまくりのMac使い。。。それって、Macを素敵なGUI付きLinuxマシンとして使っているだけだよね、と思う。。。(^^;;


インストール その4
Rubyっぽい、rvmを使う方法。おぉ、いいブログがあった。さっそくリンクを張っておこうじゃありませんか。Rubyな人には馴染みやすい方法でしょうね、きっと。Gemも一緒にインストールされるみたいだし、RubyJRubyの切り替えが簡単にできるのもよさげ。

http://fujibee.org/2010/05/22/jruby%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%B6%E4%BC%9A%E3%81%AE%E6%99%82%E3%81%AE%E3%83%87%E3%83%A2/

あ、ちなみに、このブログに書いてある"require 'java'"ですが、JRubyのときはいつも必要なのではなくて、JavaAPIを使うときやRubyの変数をJavaの何かの型に変換したいときに必要です。Rubyしか使っていない場合はjavaライブラリは必要なし。


インストール その5
やっぱりね、ソースコードコンパイルしようよ!Antさえあればすぐにできるんです。リリースバージョンのソースコードなら、http://www.jruby.org/downloadjruby-src-x.x.x.tar.gzとかjruby-src-x.x.x.zipとかあるから、展開したら、

ant clean-all
ant

で終了。簡単、カンタン。あとはその1と同じ、jrubyコマンドへのパスを設定。Antのバージョンは古すぎるとだめだったような記憶があるのですが、1.7.1とかそれ以降だったら大丈夫です。ソース用アーカイブにはテストコードとかいろいろ付いてくるので、眺めてみてくださいませ。ぜひ。

もっとedgeな人、"なんだこりゃぁ、パッチ送っちゃうぞー"な気分になる人はやっぱり、git repoからソースを取得してコンパイル、インストール、ですね。JRubyの最新版が置いてあるrepoは

本家 git://jruby.org/jruby.git
ミラー http://github.com/jruby/jruby.git

なので、例えば

git clone git://jruby.org/jruby.git
cd jruby
ant

でインストールです。簡単、カンタン。”パッチおくっちゃうぞー”な気分の場合は、一応、http://kenai.com/projects/jruby/pages/JRubyBugReportingStyleGuidehttp://kenai.com/projects/jruby/pages/JRubyStyleGuideなんか見ておくといいかも。むずかしい注文を付けているわけではないのですが、念のため。パッチの送り先はhttp://jira.codehaus.org/browse/JRUBY

ちなみに、http://jira.codehaus.org/browse/JRUBY-4816なんか、誰かわかりそう。日本語でも同じ結果になるし。


インストール その6
でいりぃびるどをゲット。バグが修正されたみたいなんだけど、gitのrepoからとってきてコンパイルはちょっと‥、という人にはdailyにbuildされるsnapshotがおススメです。

http://ci.jruby.org/snapshots/

にあるので、お試しください。ダウンロードしたら、あとはその1と同じ。


インストール その7
jruby-complete-x.x.x.jarってなに?という人に。CompleteなjarはJRuby用のRuby standard libraryも何もかもひとまとめにしたJARアーカイブで、webアプリには必須のパッケージです。JRubyJavaの.classファイルと、Rubyの.rbファイルで出来上がっています。RubyのファイルをロードするときにはJRUBY_HOME環境変数が手がかりになるのですが、JavaのwebアプリにHOMEなんていう概念は通用しません。ポータブルじゃないといけないから。jruby-complete.jarはJRUBY_HOMEの環境をjarアーカイブの中に作り上げて、webアプリでもRubyのライブラリがちゃーんと動くようにしたものです。

コンパイルしてjruby-complete.jarを手に入れたかったら

ant jar-complete

です。簡単、カンタン。


ということで、インストール編でした。次は、使ってみるぞー編ですね。なるべく早めに書こうと、、、書きたい、と、思います。